コラム

プティ・ヴェルド

プティ・ヴェルドはフランス南部・ピレネー原産の黒ブドウ品種で、

色が濃く、タンニンが豊かで、ブラックベリーやスミレの花、スパイスのアロマをワインにもたらします。

ボルドー地方では伝統的にカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロなどと共に補助品種としてわずかにブレンドされています。

病害に弱く、成熟が非常に遅いため栽培面積が減少していましたが、

温暖化や栽培技術の改革によりこの20年で栽培面積は急増しており、近年注目されています。
<2000年・375ha⇒2020年・1233ha>

補助品種として使われるだけでなく、主要品種として、また単一品種でも造られたりと多くの可能性を秘めた品種です。

プティ・ヴェルドは、温暖な山梨県の気候にとても良く合い、存在感のある個性豊かなワインが生み出されています。

丸藤葡萄酒工業の「ルバイヤート・プティヴェルド2012」は、2016年開催のG7伊勢志摩サミット初日のワーキングランチで「伊賀牛フィレ肉味噌漬け」などと共に各国首脳に提供され話題になりました。

プティ・ヴェルドは、山梨県に適したブドウ品種として今後も期待されています。

ワイン県EX10月1日プティ・ヴェルド

【フジクレール プティ・ヴェルド 2019 / フジッコワイナリー】
食品メーカーで知られるフジッコが1990年に設立したワイナリー。
設立当時から純国産葡萄100%でワイン造りをしていた数少ない造り手です。このワインは、標高が高く日照量の多い北杜市明野町で栽培された良質のプティ・ヴェルドのみを使用し、補糖無しで発酵の後、5ヵ月間木樽熟成されたワインです。
カシスやブルーベリーなどの果実香に加えスミレの花、黒胡椒などのスパイス、さらに木樽由来のバニラの香りが調和します。
味わいは凝縮感があり、豊かな渋みとなめらかな酸味がバランスよく広がり、長い余韻が続きます。
16℃~18℃位の温度で、少し大きめの赤ワイン用のグラスを使用すると良いです。
ビーフシチューやペッパーステーキ、鹿肉を使ったハンバーグや煮込み料理などとよく合います。レストランにてグラスワインでお愉しみいただけます。

<Cave deワイン県風ペアリング>
~板前がつくる鶏もつ煮~
【割烹立よし 甲州鶏もつ煮】
山梨県富士川町の老舗割烹旅館の板前さんが生み出した鳥もつ煮。仕込みから箱詰めまで全ての工程が実際の店舗で行われています。しっかりと噛み応えがあり、旨味をしっかりと閉じ込めた
甘辛醤油味は、プティ・ヴェルドなどの濃厚な赤ワインとよく合います。お好みで山梨の名物スパイス「すりだね」を少量加えてみるのも良いでしょう。
【甲州ワインビーフにんにく肉味噌】
ワインに合わせてそのまま食べてもよし、またステーキや炒め物へのちょい足しとしてもおすすめです。甲州ワインビーフを100%使用、ニンニクがごろっとそのまま入っており、歯ごたえも楽しめます。

プティ・ヴェルドのワインはこちらで購入できます